失敗しない後払い決済導入と決済会社比較


目次
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1.後払い決済の導入検討中の方向け

 1-1.後払い決済とは
  1-1-1.後払いの未払いリスクに対する対処法
   1-1-1-1.後払い決済を導入しない
   1-1-1-2.後払い決済を自社与信運用で導入
   1-1-1-3.後払い決済代行を導入

 1-2.後払い決済代行を導入(アウトソース)するメリット・デメリット
  1-2-1.メリット
  1-2-2.デメリット

 1-3.他の決済手段との違い(利用者視点)
  1-3-1.クレジットカード決済との違い
  1-3-2.代引きとの違い

 1-4.他の決済手段との違い(事業主視点)
  1-4-1.クレジットカード決済との違い
  1-4-2.代引きとの違い

2.後払い決済代行比較検討中の方向け

 2-1.後払い決済比較 重要6項目
  2-1-1.システム連携
   2-1-1-1.APIとは
  2-1-2.決済費用
   2-1-2-1.お客様負担額の決め方
  2-1-3.導入実績
  2-1-4.与信処理
  2-1-5.カスタム性
   2-1-5-1.リアルタイム与信は必要か
  2-1-6.サポート体制

 2-2.主要後払い決済代行 比較表

3.最適な後払い決済選定のご相談実例

  3-1.株式会社東急ハンズ
  3-2.株式会社クイック・ガーデニング
  3-3.株株式会社エイチアイエス
  3-4.株市会社アネロット

買い手が商品到着後、約14日以内にコンビニ・郵便局等で代金支払いを行う決済方法です。
買い手は、クレジットカード情報を必要とせず代金支払いまでの時間的猶予ができます。
とても利便性が良く評価の高い決済です。

売り手にとっても、買い手の利便性が向上することに伴いCVRが高まります。
買い手の支払い期限にも猶予が出来ることで客単価が向上するケースも多く、総合して売上向上効果が期待できます。

一方で、買い手の代金支払い前に商品提供するので未払いリスクが伴います。

1-1-1.後払いの未払いリスクに対する対処法

未払いリスクの伴う後払い決済に対して対処方は3パターンです。

1-1-1-1.後払い決済を導入しない

買い手にとって商品以外の利便を一切考慮しないビジネススタンスと、
それを実現できる強力な商品力がある場合には、後払い決済を導入しない選択も現実的です。

1-1-1-2.後払い決済を自社運用で導入

買い手の支払い能力与信、請求、入金確認、未入金の督促等を自社内対応する方法です。
上記業務に対応するには一定の人工が必要となります。さらにバックヤードの構築などで多額の投資も必要です。

後払い決済が利用された注文の粗利益が、上記人工等を含む費用を超えない限り不採算です。
損益分岐を超えても、未入金などで回収不能になった場合にはすぐに赤字転落の危険性があります。

これから後払い決済を導入する場合には、自社運用は現実的ではありません。

1-1-1-3.後払い決済代行を導入

前章で記述した自社与信運用の後払い決済のリスクを最小にし、メリットだけを享受できるのが後払い決済代行の採用です。
買い手の支払い有無に関係なく後払い決済代行会社が商品代金を立て替える為、売り手は未回収リスクがありません。

買い手の与信、請求、入金確認、未入金の督促まで全業務を、後払い決済代行にアウトソースできます。

リスクを最小に抑えて、販売機会の拡大を図ることができる手段です。
新規で後払い決済の導入検討の場合には、後払い決済代行採用が最も効率的です。

後払い決済代行導入時の業務運用図

1-2-1.メリット

  • 未回収リスクの消滅

買い手に到着した商品の売上について100%保証されます。
売り手にとって未回収リスクが消滅し、計算できる資金繰りとなることは事業継続の大きなメリットです。

  • 決済周辺業務一括アウトソースによる経費圧縮

請求書送付などの代金回収業務を後払い決済会社にアウトソースします。
業務を少なくすることで人件費を圧縮することができます。

1-2-2.デメリット

  • 業務工程の変更

後払い決済代行を利用する場合には、売り手買い手間での売買成立の証明が必要です。
多くの後払い決済代行会社は、売買成立証明に配送情報記録(運送会社と送り状番号の報告)を採用しています。

配送情報記録を決済会社のデータベースに登録する作業は、後払い決済代行独自の工程です。
従って、後払い決済を利用した購入者用に業務工程が1つ追加されます。

1-3-1.クレジットカード決済との違い

「クレジットカード決済」が「後払い決済」より優れている特徴

  • 決済手数料など、商品代金以外の費用が発生しない
  • コンビニに支払いに行く必要がない
  • 利用上限額が高い
  • カード発行会社のポイント等特典がある

「後払い決済」が「クレジットカード決済」より優れている特徴

  • 支払いの主導権(商品受取後に清算)保有の安心感
  • 信用(クレジット)情報なしで利用できる
  • 万が一の情報漏洩時に、金融機関情報が含まれない
  • 利用上限額が低い(5万円)ので、使いすぎることがない

1-3-2.代引きとの違い

「代引き決済」が「後払い決済」よりも優れている特徴

  • 慣れ親しんだ支払い方法でリテラシー不要

「後払い決済」が「代引き決済」よりも優れている特徴

  • 不在時に、宅配BOXなどで商品受取可
  • 支払いは商品受取後日なので、現金の事前用意不要
  • 決済手数料が代引きよりも安い傾向

1-4-1.クレジットカード決済との違い

「クレジットカード決済」が「後払い決済」よりも優れている特徴

  • 配送情報登録が必要ない

「後払い決済」が「クレジットカード決済」よりも優れている特徴

  • クレジットカード未所持、利用を躊躇する客層に最適
  • Eコマース以外の通販(電話注文・FAX注文)の運用スキームに最適
  • VISA/Mastercardと同等以下の決済手数料で導入可能

1-4-2.代引きとの違い

「代引き決済」が「後払い決済」よりも優れている特徴

  • 費用は代引き手数料だけ、商品代金×●%の決済手数料は発生しない
  • 受注の与信審査が必要ない

「後払い決済」が「代引き決済」よりも優れている特徴

  • 不着、受取拒否率がクレジット決済なみに低水準
  • 注文者と受取者が異なるプレゼントシーンなどで利用可能

後払い決済導入方法ごとのメリット・デメリット

後払い決済比較検討中の方向け

2012年には後払い決済代行会社は2社だけでした。
後払い決済の市場浸透が進んだ現在では10社以上の決済代行事業者があります。

選択肢が増えたことで、後払い決済を導入したい売り手企業が最適な後払い決済代行を見つけること
最適な業務レギュレーションを構築することの難易度がとても高くなりました。

約1000社の最適な決済選定・業務構築の支援を行い培われた知見を基に
「比較に重要な6項目と、その理由」を解説します。

後払い決済サービス比較の注意点

重要6項目のうち、半数の情報はサイトや資料に情報記載されていません。

    重要なのに公開されていない3項目
  • 与信処理
  • カスタム性
  • サポート体制
一定規模以上の事業に後払い決済を導入する場合、最適な決済選びで重要となるのは上記の3項目です。
サイトや資料内容だけでなく可視化されていない情報も収集して判断してください。

後払い決済代行の運用には少なくとも「与信処理」「与信結果取得」「配送伝票番号登録」のデータ処理が必要です。
上記内容と加盟店基幹システムのデータ連携は、円滑な業務のために重要な要素です。

ASPサービス(ECカート、一元管理システム等)を利用する加盟店は、お使いのASPと後払い決済代行の連携状況が重要です。

「与信処理」「与信結果取得」「配送伝票番号登録」等の連携がAPIかCSVかで毎日の作業量が大幅に変わります。
主要な機能はAPI化していないと、業務拡大時に忙殺され、想定外のエラーが発生する可能性があります。

基幹システムを独自開発している加盟店は、決済代行会社が保有するAPI項目と業務フローを擦り合わせて最適な開発を行う必要があります。開発部門が過去に開発経験のある決済会社かどうかで期間、工数に大きな差が生じる点も注意が必要です。

システム連携 比較表
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主要な一元管理システムとの連携状況

  ネクストエンジン クロスモール テンポスター 通販する蔵 店舗アップ
NP後払い API CSV API API CSV
後払い.com API API API API API
スコア後払い API CSV CSV API API
GMO後払い × × CSV × ×
クロネコ代金後払い API × × CSV CSV
アトディーネ API × API API ×
NP掛け払い × × × × ×
atone × × × × ×
Paid × × × × ×
マネーフォワードケッサイ × × × × ×
Paidy × × × × ×
クロネコ掛け払い × × × × ×

主要なショッピングカート・ECショップ構築システムとの連携状況(BtoC)

  EC-CUBE Makeshop たまごリピート FutureShop2 ecbeing
NP後払い API API API CSV API
後払い.com API CSV × × ×
スコア後払い API × API × ×
GMO後払い API API
イプシロン経由の場合
CSV × API
クロネコ代金後払い API API × × ×
アトディーネ API × × × ×
NP掛け払い API API × × ×
atone API API × × ×
Paid API API × × ×
マネーフォワードケッサイ × × × × ×
Paidy API API × × API
クロネコ掛け払い × × × × ×

主要なショッピングカート・ECショップ構築システムとの連携状況(BtoB)

  Bcart Makeshop BtoB ebisumart 楽楽B2B ecbeing BtoB
Paid API API API × ×
クロネコ掛け払い API × API × ×
NP掛け払い API API API API ×
マネーフォワードケッサイ API × × API ×

2-1-1-1.後払い決済におけるAPIとは

別記事参照:後払い関連API開発等のスムーズな進め方
https://atobarai-hikaku.com/archives/20210218/

後払い決済代行の利用で加盟店側に発生する諸経費を指します。

事業規模が一定を超えると、6つの選定基準の中で費用が最優先事項となるケースは、ほぼありません。
費用が許容範囲内に収まってる場合は、買い手の利便性や、加盟店の運用業務負荷のほうが選定上の優先順位が高くなります。

採用する後払い決済代行に因って費用と業務負荷のバランスは変わります。
最安値という理由で導入を決定することのないよう注意が必要です。

決済費用 比較表
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NP後払い 手数料:2.9%~5.0%
固定費:~¥48,000
請求書費:¥190
対応業種:
個人向け通販
後払い.com 手数料:2.8%~4.8%
固定費:~¥45,000
請求書費:¥169
対応業種:
個人向け通販サービス・役務
スコア後払い 手数料:2.7%~4.7%
固定費:~¥45,700
請求書費:¥153~¥185
対応業種:
個人向け通販サービス・役務
GMO後払い 手数料:2.7%~4.7%
固定費:~¥45,000
請求書費:¥150~¥180
対応業種:
個人向け通販
クロネコ代金後払い 手数料:2.9%~5.0%
固定費:~¥48,000
請求書費:¥160~¥190
対応業種:
個人向け通販
アトディーネ 手数料:2.9%~5.0%
固定費:~¥45,000
請求書費:¥160~¥190
対応業種:
個人向け通販
NP掛け払い 手数料:1.2%~3.6%
固定費:¥12,000~
請求書費:¥190
対応業種:
法人取引通販サービス・役務
atone 手数料:1.9%+¥30
固定費:¥48,000
請求書費:¥0
対応業種:
個人向け通販サービス・役務
Paid 手数料:1.9%~3.0%
固定費:¥0
請求書費:¥0
対応業種:
法人取引通販サービス・役務
マネーフォワードケッサイ 手数料:0.5%~3.5%
固定費:¥0~
請求書費:¥190
対応業種:
法人取引通販サービス・役務
Paidy 手数料:都度見積
※ただし物販の場合はおおよそ3.5%以下
固定費:¥0
請求書費:¥0
※コンビニ支払いの場合のみ購入者負担が350円
対応業種:
個人向け通販サービス・役務
クロネコ掛け払い 手数料:2%~5%
固定費:~¥10,000
請求書費:¥0
対応業種:
法人取引通販
  • 手数料は非課税
  • 固定費・請求書費は税抜

2-1-2-1.お客様負担額の決め方

別記事参照:お客様負担の後払い手数料は、どう決めればいいのか
https://atobarai-hikaku.com/archives/20191023/

対象の後払い決済が大型店舗で継続利用されていることは、サービスが安定稼働状態であると見なすことができます。大量の受注を処理する大型店舗は、安定稼働できる決済でないと導入できないからです。

安定稼働とはサーバ障害の少なさと強度、APIの同時接続数の多さ、与信の正確性、トラブル時のイレギュラー対応能力等と関係します。

以前は決済会社によってサーバ障害の発生頻度に差がありましたがしたが、近年は決済会社の努力により発生頻度は激減しています。近年ではトラブル時のイレギュラー対応力が重要で、対応能力は決済会社の企業文化と導入実績によって差がでます。

実際に検討を進める場合には、加盟店の導入実績だけで稼働状況を判定せず当相談室独自のチェック項目(約20個)を後払い決済代行会社にヒヤリングし、より厳密な稼働状況調査をします。

導入実績 比較表
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NP後払い ユニクロ
ライオン
タカラトミー
後払い.com グリコ
サッポロビール
伊藤園
スコア後払い ワールドオンライン
アイリスプラザ
MTG
GMO後払い ZOZO
ニトリ
ABCマート
クロネコ代金後払い LOCONDO
ノエビア
ニューバランス
アトディーネ LOHACO
日本直販
バンダイ
NP掛け払い SoftBank C&S
AMANO
USEN
atone Qoo10
めちゃコミック
BULK HOMME
Paid Chatwork
Hamee Biz
MUSTBUY
マネーフォワードケッサイ ランサーズ
RIZAP
カメラのキタムラ
Paidy Amazon
DMM.com
SHOPLIST.com
クロネコ掛け払い 国分ネット卸
 
 

各決済代行会社、独自のデータベースにより買い手の支払い能力有無のチェックを行います。
与信処理のロジックや、処理時間など各社仕様がまったく異なるので注意が必要です。

後払い決済代行には、クレジットカード決済「オーソリNG」に相当する「与信NG」があります。

後払い決済は特性上、悪意のある買い手や商品略取を目的とした反社会勢力に狙われる事例があります。
たくさんの通常注文の中に紛れ込む上記のような不正注文を見抜くロジックがとても重要です。

与信処理ロジックの正確性が低いと様々な弊害が発生します。

与信基準が低すぎると、不正注文による商品略取や転売リスクが高まります。メーカーは価格崩壊などの2次的な打撃も受けます。与信基準が高すぎると、与信NGが多すぎて加盟店にとっても買い手にとっても不便な決済手段となってしまいます。

事業規模が大きい加盟店は「カスタム性」か「与信処理」が後払い決済代行比較の最優先項目になる場合が多いです。

事業規模が一定以上になると、独自の運営体制や物流含めた販売ルールが構築されている場合がほとんどです。
汎用的な後払い決済代行レギュレーションでは、独自の運営体制に合致せず導入後に問題が発生する例もあります。

こういった状況を未然に防ぐために、後払い決済代行の仕様カスタムが重要になります。
後払い決済代行各社、基盤としているシステム構造が違うのでカスタムできる範囲が異なります。

加盟店のビジネスモデル・顧客属性・商品単価・季節変動・予約商品の有無、タイムスケジュールなどと後払い決済の仕組みをしっかりと照らし合わせベストな会社を決定する必要がありますが、加盟店単独で後払い決済の複雑な仕組みを理解することが困難なため、こういった問題は起きます。
売り手側のビジネスモデルの特性を把握し、適用できる決済会社を選定していく事が重要です。

2-1-5-1.リアルタイム与信は必要か

別記事参照:リアルタイム与信のメリット/デメリットについて
https://atobarai-hikaku.com/archives/20190219/


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